アダルトチルドレン ケアテイカーが甘え上手になる方法
本当に助けてほしいのに「助けて」って言えない彼女の場合
「ほっとけばいいのだ」
頭ではわかっている。
彼女の失敗をなぜわたしが尻拭いしているのか?
なぜわたしが彼女のお世話をしないといけないのか?
彼女から直接頼まれたわけじゃないのに、、、
でもほっとけないのだ。
わたしはついつい職場でもケアテイカーをしてしまうのだ。
彼には、「急な残業で」とラインしたが返信はこない。
怒りをとおりこしてあきれているに違いない。
今夜は2週間ぶりのデートだったのだ。
忙しい二人のスケジュールをなんとか調整して作った時間だった。
母はいつも暗い顔をしていた。祖母の顔色をうかがってびくびくしていた。
わたしはそんな母をいつも心配していた。
「わたしがお母さんを守らなくちゃ!」
それが当たり前だと思っていた。
わたしは母のケアテイカーをしていた。
祖母はわたしには甘かった。わたしは血がつながっているから。
母とは血がつながっていないから。
この家の中で祖母と血がつながっていないのは母だけだ。
だから、わたしがお母さんを守るんだ。
スーパーチャイルド(優等生)、ロストチャイルド(関心を向けられない子ども)、
ケアテイカー(親の世話をする子ども)、ピエロ(道化師の役割をする子ども)、
スケープゴート(犠牲になる子ども)
という種類があります。 この場合は「ケアテイカー」のケースにあたります。
本来子どもをお世話するのは親の役目です。
でも、その親が精神的、身体的に「しんどい」状態だと、
子どもは自分の身を守るために親のお世話をしてしまいます。
一種の「親子逆転」がおこるのです。
親のお世話をしていた子どもは、
大人になっても「しんどそうな人」が気になってしかたがありません。
無意識にお世話をしてしまい、自分がしんどくなったり、
そのお世話が過剰になり、周りから疎まれることもあります。
それを避けようと なにもしなかったら「なにか悪いことをしている感じ」で自分が苦しくなります。
彼女が人をお世話する理由は「怖い」からです。
お世話をしないと自分の大事なものが壊れてしまう。
そんな子どもの頃の恐怖から駆り立てられるように行動するので、
「お世話」が空回りすることも多いでしょう。
あなたが、自分のことを後回しにして他人のお世話をすることをやめるには、
子どもの頃に我慢した「お世話をしないと自分の大事なものが壊れてしまいそうな怖さ」
を解消する必要があります。
その怖さがなくなるとあなたは、不要なお世話を焼かなくなります。
さらに、お世話をしなくても「なにか悪いことをしている感覚」に襲われなくなります。
大変そうな人を見ても気にならなくなります。
その時、あなたはケアテイカーから卒業できるのです。
ケアテイカーから卒業できることで、
しんどそうな人のことが過度に気にならなくなります。
周りの人よりも自分の幸せを最優先できます。
自分が幸せな状態で他人に接することができるので、
以前のように他人のお世話をしたとしても、
「おせっかい」や「重い」などと思われず、適切なサポートができて、
いい距離感を持つことができます。
子どもの時に我慢した「お世話をしないと自分の大事なものが壊れてしまいそうな怖さ」は
心理セラピーで解消することができます。